今季から,NPBのファームで新たな球団が参入します。
イースタン・リーグに,「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」。
ウエスタン・リーグに,「くふうハヤテベンチャーズ静岡」。
これによって,イースタンは8球団,ウエスタンは6球団になります。
両方とも偶数になったので,以前よりも試合は組みやすくなりましたね。
この2球団については,以前に書いたことがあります。
それぞれリンクを貼っておきますので,クリックしてご覧ください。
その時には書かなかったことがあるので,今回書いてみることにします。
それでは,最後までよろしくお願い致します。
今回のテーマは,「NPBのファーム球団における今後の課題」です。
新たに球団が参入したとはいえ,あくまでもファームの球団です。
2004年オフに参入した東北楽天ゴールデンイーグルスは,一軍球団でした。
50年ぶりの新規参入ということもあり,仙台以外でも球界で盛り上がったと記憶しています。
一方で静岡と新潟は,ファームの球団のみです。
そのため,球界ではあまり盛り上がっている感じではないと思います。
新潟にとっては念願の「NPB入り」,静岡にとっては「ファームとはいえ新規球団誕生」。
地元でワクワクしている感じではないかと思うのです。
やはり一軍がメインなので,ファームとなると楽天よりも球界の盛り上がりは欠けている感じですね。
もしかしたら,2球団が新規参入したことを知らない人もいるのかもしれません。
そうなりますと,やはり日本プロ野球(NPB)は課題を抱えているなと感じるのです。
特に,アメリカのMLBと比べると決定的な違いがあるのです。
それでは,どこに日本プロ野球の課題があると考えているのでしょうか?
・ファーム球団が「おらがチーム」になってない
NPBとMLBの二軍以下のチームで決定的に違うのはここです。これが2球団の新規参入に盛り上がりが欠けている要因の1つだと思うのです。
MLBは親玉のメジャーリーグと,その傘下であるマイナーリーグとでチーム名が全然違います。例えばニューヨーク・ヤンキースの傘下AAA(日本でいう二軍)は,スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダーズというチーム名です。一軍がニューヨークにあるのに対して,AAAはペンシルバニア州のムージックにメイン球場があります。大谷翔平や山本由伸が所属するロサンゼルス・ドジャースは,AAAがオクラホマシティ・ドジャースという名前で,一軍メイン球場のあるカリフォルニア州と全然違うところにあるのです。
また,その下であるAA,A,ルーキーリーグでもチーム名は基本的に違っており,メイン球場もそれぞれ違うのです。そうなりますと,マイナーとはいえそれぞれの地域に球団と球場があるということになります。
そこにチームのある地元の人は,マイナーとはいえ応援することが多いと聞きます。昇格すれば,「やってこいよ」や「戻ってくるなよ」などと声をかけると思います。すなわち,二軍以下のチームでも「おらがチーム」になっていると言えるのです。
また,前述したレイルライダーズは,設立当初からヤンキースの傘下ではありません。様々なチーム名や親玉チームの変遷があり,現在に至っています。すなわち,二軍という参加チームとはいえ,独立性も持っているということになるのです。
独立性を持っているとなれば,球団経営で黒字を出そうと必死になるはずです。地元で盛り上がることを意識し,その努力によって「おらがチーム」として定着すると考えられるのです。
一方で日本の二軍は,2024年現在一軍と同じチーム名です。同じユニフォームで,一軍のメイン球場と近いことがほとんどです。今季ロッテが一軍と二軍のユニフォームで違いをつける動きがありますけど,ファームの独立性はないと言っていいです。完全に「一軍あっての二軍」という位置づけですね。これではファームで独自の球団運営はできるはずがありません。
また,一軍と同じチーム名となっては,二軍の本拠地のある地域名を冠することはできません。東京ヤクルトスワローズのファームは埼玉県戸田市にありますけど,MLBと違って「戸田」を冠することはないですからね。一時期,オリックス・バファローズや横浜ベイスターズ(現.横浜DeNAベイスターズ)がファームで違うチーム名にしましたけど,現在まで定着してないのです。
これでは,ファームのある地元の人に「おらがチーム」の意識が芽生えるわけないです。観戦に来るのは,基本的に一軍チームのファンくらいです。まあ,戸田の人に神宮球場での試合に来てもらうという効果も多少あるかもしれませんけどね。
以上のように,MLBとNPBで決定的に違う1つの点として,ファームの「おらがチーム」になっているかを挙げられるのです。恐らくほとんどの球団は,ファームで黒字を出す意識が小さいのではないかと思います。ファームを「一軍育成の場」とだけ見ていれば,「おらがチーム」になるわけないと思うのです。
改めて,静岡と新潟の2球団は,ファームのチームとして球団経営をしていくことになります。一軍球団という親玉もないだけに,それだけで地元で盛り上げる必要があります。なので,12球団と同じような球団運営をしていれば,経営がだんだん苦しくなるのは当然のことになります。ひいては短期の撤退になりかねません。
新規2球団がチームをどのように育てていくのでしょうか?地域密着を意識して,地元で盛り上がって観客を集めていくと考えられます。ファームの試合でどれだけの観客を呼ぶことができるのか,それが2球団に問われるところです。
そして,2球団の経営が軌道に乗れば,NPB全体でファームを見直すべきだと思うのです。ファームで黒字化ができるとなれば,12球団もMLBに倣ってファームの独立性を持たせるべきではないでしょうか?ファームのチーム名に地元の地域名を入れれば,「おらがチーム」として地元の観客を集められると考えることはできないかと思うのです。
また,ユニフォームなどあらゆるものを一軍と違うことによって,選手の意識も変わると思います。ユニフォームが一軍とファームで全然違うものになれば,一軍に上がるとき「もう,このユニフォームを着てたまるか」という意識が強くなると考えられます。最近,「一軍とファームで明確に差別化すべき」という声は,野球人の間でも出ているところです。
このようなファームの変化につながるかどうかは,静岡と新潟の進化の行く末にもよります。もしも一軍球団に昇格した時,12球団と同じようにするのか違う形にするかで分かれると思います。
12球団と同じなら,新潟の場合エコスタを一軍球場にして,別の球場にファームを置く形になる可能性が高いです。それでチーム名もユニフォームなども同じにすれば,12球団と同じ形態。違うものにすれば,MLBと同じような形態ということになります。
前者の場合は現状維持となりますけど,後者の場合はNPBにとって改革の入り口になると思うのです。2球団がどのように発展させるかの構想かは分かりません。ただ,2球団の行く末によっては,日本プロ野球の新たな一歩につながるかもしれないのです。
日本プロ野球で地域密着の意識が高くなったのは,2004年の球界再編がきっかけだと思います。そこで球団経営が見直され,地元を意識するようになったと記憶しています。そのため,MLBと比べるとファームの発展に後れをとっていると私は思うのです。
果たして,2球団が日本プロ野球の新たな発展につながるのでしょうか?いや,そのためにはNPBが率先して2球団を発展させなければなりません。
・NPBの共存共栄,野球界を発展させる積極性が乏しい
これは以前に書いたネタでも書いたことですけど,そもそもNPBには共存共栄の意識が乏しいと思うのです。また,積極的に野球界を発展させる意識も乏しく,ルール変更など小さな事しか実行してないように見えるのです。その時のネタを以下のリンクに載せますので,クリックしてご覧ください。
基本的にNPBは資本主義の姿勢でいると思います。それぞれの球団経営や親会社の資金力によって,投資できる力に大きな差が生じています。最近は小さくなってきたように思いますけど,かつてはFA宣言やドラフトでの逆指名制度によって,資金力のある球団に有力選手が集まる傾向があったのです。だからこそ,逆指名制度は廃止になり,FAもルール変更がされたりしたのです。
MLBでは全国放映権をリーグで一括管理し,30球団に分配するシステムがあります。全くの平等では向上心の妨げになると思いますけど,このように共存共栄の意識があるといえるのです。
一方でNPBは,そのように分配するシステムがあると聞いたことがありません。また,NPBで球団を救うことも行ってきたのでしょうか?これまでの歴史を見ると,どうもその姿勢があるとは言えないと思うのです。
04年の球界再編の時,球団経営で赤字続きの大阪近鉄バファローズは,球団の命名権を売却しようとしました。企業からお金をもらう代わりに,チーム名を決める権利を与えるということなのです。資金提供する企業は,自社名またはブランド名をチーム名に入れることで宣伝になるのです。
これにNPBが反対し,結局近鉄球団は万事休すとなりました。オリックス・ブルーウェーブとの合併を発表し,12球団存続を巡って球団側と選手会で対立し,日本プロ野球初のストライキになったのです。後に楽天が新規参入したことで,12球団は存続されて現在に至っています。もしもNPBが積極的に近鉄球団のピンチを救っていれば,球界再編問題に発展してなかったのかもしれません。
また,2010年に住生活グループ(現.LIXILグループ)がベイスターズの買収計画があると報じられた時,NPBは実現させようと積極的に働きかけたでしょうか?翌年にはDeNAが買収しましたけど,この時もNPBは実現させることを促進していたのでしょうか?
要するにNPBは,ただ「これはダメですから,別の手を考えてください」と言っただけなのです。球団のピンチに手を貸した訳でもなく,参入しようとしているところに促進する動きも見せてないです。危うく12球団が崩れそうな事例があるだけに,共存共栄の意識がないのだなと思われても仕方ないのです。
今回の2球団新規参入も,NPBはただ認めただけで終わらせるのでしょうか?それとも,「ここから一軍球団を増やして,拡大していくぞ」という意気込みで,積極的に2球団に手を貸すのでしょうか?その姿勢が問われるところだと私は思います。
一軍ではなくファームの参入として認めたのは,好意的に捉えれば試験的ということだと思います。ファームでどれだけ球団経営できるかを見て,12球団からの拡大の可能性を模索しているかもしれません。もしも球界拡大を前提とNPBが考えているのなら,私はこの策を支持してもいいです。「一軍を拡大させたくない」という消極的な姿勢なら,NPBは何も変わってないと言うしかないです。
以上のように,NPBが共存共栄,球界発展に積極的になれるのか?2球団の参入によって,日本プロ野球が変わる可能性が生じるのかもしれません。そうなるかどうかは,NPBのトップ,すなわちコミッショナーやオーナーたちの姿勢次第です。
以上,今回の2球団参入から考えられる,日本プロ野球(NPB)の課題を2つ挙げてみました。
まだまだ思いつくかもしれませんけど,思いついたら書いていこうかと思います。
今回はファームとはいえ,新規参入が誕生しました。
それが大きく取り上げられてない,広く知られている感じは小さく思います。
それに対してNPBは,「ファームだから」と思うだけなのか,それとも「ここから変えなければ」と危機感を持つのか?
NPBよ,いい加減に変わりなさい!
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皆さんに,新たな発見が見つかりますように・・・ ・・・。
イースタン・リーグに,「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」。
ウエスタン・リーグに,「くふうハヤテベンチャーズ静岡」。
これによって,イースタンは8球団,ウエスタンは6球団になります。
両方とも偶数になったので,以前よりも試合は組みやすくなりましたね。
この2球団については,以前に書いたことがあります。
それぞれリンクを貼っておきますので,クリックしてご覧ください。
その時には書かなかったことがあるので,今回書いてみることにします。
それでは,最後までよろしくお願い致します。
今回のテーマは,「NPBのファーム球団における今後の課題」です。
新たに球団が参入したとはいえ,あくまでもファームの球団です。
2004年オフに参入した東北楽天ゴールデンイーグルスは,一軍球団でした。
50年ぶりの新規参入ということもあり,仙台以外でも球界で盛り上がったと記憶しています。
一方で静岡と新潟は,ファームの球団のみです。
そのため,球界ではあまり盛り上がっている感じではないと思います。
新潟にとっては念願の「NPB入り」,静岡にとっては「ファームとはいえ新規球団誕生」。
地元でワクワクしている感じではないかと思うのです。
やはり一軍がメインなので,ファームとなると楽天よりも球界の盛り上がりは欠けている感じですね。
もしかしたら,2球団が新規参入したことを知らない人もいるのかもしれません。
そうなりますと,やはり日本プロ野球(NPB)は課題を抱えているなと感じるのです。
特に,アメリカのMLBと比べると決定的な違いがあるのです。
それでは,どこに日本プロ野球の課題があると考えているのでしょうか?
・ファーム球団が「おらがチーム」になってない
NPBとMLBの二軍以下のチームで決定的に違うのはここです。これが2球団の新規参入に盛り上がりが欠けている要因の1つだと思うのです。
MLBは親玉のメジャーリーグと,その傘下であるマイナーリーグとでチーム名が全然違います。例えばニューヨーク・ヤンキースの傘下AAA(日本でいう二軍)は,スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダーズというチーム名です。一軍がニューヨークにあるのに対して,AAAはペンシルバニア州のムージックにメイン球場があります。大谷翔平や山本由伸が所属するロサンゼルス・ドジャースは,AAAがオクラホマシティ・ドジャースという名前で,一軍メイン球場のあるカリフォルニア州と全然違うところにあるのです。
また,その下であるAA,A,ルーキーリーグでもチーム名は基本的に違っており,メイン球場もそれぞれ違うのです。そうなりますと,マイナーとはいえそれぞれの地域に球団と球場があるということになります。
そこにチームのある地元の人は,マイナーとはいえ応援することが多いと聞きます。昇格すれば,「やってこいよ」や「戻ってくるなよ」などと声をかけると思います。すなわち,二軍以下のチームでも「おらがチーム」になっていると言えるのです。
また,前述したレイルライダーズは,設立当初からヤンキースの傘下ではありません。様々なチーム名や親玉チームの変遷があり,現在に至っています。すなわち,二軍という参加チームとはいえ,独立性も持っているということになるのです。
独立性を持っているとなれば,球団経営で黒字を出そうと必死になるはずです。地元で盛り上がることを意識し,その努力によって「おらがチーム」として定着すると考えられるのです。
一方で日本の二軍は,2024年現在一軍と同じチーム名です。同じユニフォームで,一軍のメイン球場と近いことがほとんどです。今季ロッテが一軍と二軍のユニフォームで違いをつける動きがありますけど,ファームの独立性はないと言っていいです。完全に「一軍あっての二軍」という位置づけですね。これではファームで独自の球団運営はできるはずがありません。
また,一軍と同じチーム名となっては,二軍の本拠地のある地域名を冠することはできません。東京ヤクルトスワローズのファームは埼玉県戸田市にありますけど,MLBと違って「戸田」を冠することはないですからね。一時期,オリックス・バファローズや横浜ベイスターズ(現.横浜DeNAベイスターズ)がファームで違うチーム名にしましたけど,現在まで定着してないのです。
これでは,ファームのある地元の人に「おらがチーム」の意識が芽生えるわけないです。観戦に来るのは,基本的に一軍チームのファンくらいです。まあ,戸田の人に神宮球場での試合に来てもらうという効果も多少あるかもしれませんけどね。
以上のように,MLBとNPBで決定的に違う1つの点として,ファームの「おらがチーム」になっているかを挙げられるのです。恐らくほとんどの球団は,ファームで黒字を出す意識が小さいのではないかと思います。ファームを「一軍育成の場」とだけ見ていれば,「おらがチーム」になるわけないと思うのです。
改めて,静岡と新潟の2球団は,ファームのチームとして球団経営をしていくことになります。一軍球団という親玉もないだけに,それだけで地元で盛り上げる必要があります。なので,12球団と同じような球団運営をしていれば,経営がだんだん苦しくなるのは当然のことになります。ひいては短期の撤退になりかねません。
新規2球団がチームをどのように育てていくのでしょうか?地域密着を意識して,地元で盛り上がって観客を集めていくと考えられます。ファームの試合でどれだけの観客を呼ぶことができるのか,それが2球団に問われるところです。
そして,2球団の経営が軌道に乗れば,NPB全体でファームを見直すべきだと思うのです。ファームで黒字化ができるとなれば,12球団もMLBに倣ってファームの独立性を持たせるべきではないでしょうか?ファームのチーム名に地元の地域名を入れれば,「おらがチーム」として地元の観客を集められると考えることはできないかと思うのです。
また,ユニフォームなどあらゆるものを一軍と違うことによって,選手の意識も変わると思います。ユニフォームが一軍とファームで全然違うものになれば,一軍に上がるとき「もう,このユニフォームを着てたまるか」という意識が強くなると考えられます。最近,「一軍とファームで明確に差別化すべき」という声は,野球人の間でも出ているところです。
このようなファームの変化につながるかどうかは,静岡と新潟の進化の行く末にもよります。もしも一軍球団に昇格した時,12球団と同じようにするのか違う形にするかで分かれると思います。
12球団と同じなら,新潟の場合エコスタを一軍球場にして,別の球場にファームを置く形になる可能性が高いです。それでチーム名もユニフォームなども同じにすれば,12球団と同じ形態。違うものにすれば,MLBと同じような形態ということになります。
前者の場合は現状維持となりますけど,後者の場合はNPBにとって改革の入り口になると思うのです。2球団がどのように発展させるかの構想かは分かりません。ただ,2球団の行く末によっては,日本プロ野球の新たな一歩につながるかもしれないのです。
日本プロ野球で地域密着の意識が高くなったのは,2004年の球界再編がきっかけだと思います。そこで球団経営が見直され,地元を意識するようになったと記憶しています。そのため,MLBと比べるとファームの発展に後れをとっていると私は思うのです。
果たして,2球団が日本プロ野球の新たな発展につながるのでしょうか?いや,そのためにはNPBが率先して2球団を発展させなければなりません。
・NPBの共存共栄,野球界を発展させる積極性が乏しい
これは以前に書いたネタでも書いたことですけど,そもそもNPBには共存共栄の意識が乏しいと思うのです。また,積極的に野球界を発展させる意識も乏しく,ルール変更など小さな事しか実行してないように見えるのです。その時のネタを以下のリンクに載せますので,クリックしてご覧ください。
基本的にNPBは資本主義の姿勢でいると思います。それぞれの球団経営や親会社の資金力によって,投資できる力に大きな差が生じています。最近は小さくなってきたように思いますけど,かつてはFA宣言やドラフトでの逆指名制度によって,資金力のある球団に有力選手が集まる傾向があったのです。だからこそ,逆指名制度は廃止になり,FAもルール変更がされたりしたのです。
MLBでは全国放映権をリーグで一括管理し,30球団に分配するシステムがあります。全くの平等では向上心の妨げになると思いますけど,このように共存共栄の意識があるといえるのです。
一方でNPBは,そのように分配するシステムがあると聞いたことがありません。また,NPBで球団を救うことも行ってきたのでしょうか?これまでの歴史を見ると,どうもその姿勢があるとは言えないと思うのです。
04年の球界再編の時,球団経営で赤字続きの大阪近鉄バファローズは,球団の命名権を売却しようとしました。企業からお金をもらう代わりに,チーム名を決める権利を与えるということなのです。資金提供する企業は,自社名またはブランド名をチーム名に入れることで宣伝になるのです。
これにNPBが反対し,結局近鉄球団は万事休すとなりました。オリックス・ブルーウェーブとの合併を発表し,12球団存続を巡って球団側と選手会で対立し,日本プロ野球初のストライキになったのです。後に楽天が新規参入したことで,12球団は存続されて現在に至っています。もしもNPBが積極的に近鉄球団のピンチを救っていれば,球界再編問題に発展してなかったのかもしれません。
また,2010年に住生活グループ(現.LIXILグループ)がベイスターズの買収計画があると報じられた時,NPBは実現させようと積極的に働きかけたでしょうか?翌年にはDeNAが買収しましたけど,この時もNPBは実現させることを促進していたのでしょうか?
要するにNPBは,ただ「これはダメですから,別の手を考えてください」と言っただけなのです。球団のピンチに手を貸した訳でもなく,参入しようとしているところに促進する動きも見せてないです。危うく12球団が崩れそうな事例があるだけに,共存共栄の意識がないのだなと思われても仕方ないのです。
今回の2球団新規参入も,NPBはただ認めただけで終わらせるのでしょうか?それとも,「ここから一軍球団を増やして,拡大していくぞ」という意気込みで,積極的に2球団に手を貸すのでしょうか?その姿勢が問われるところだと私は思います。
一軍ではなくファームの参入として認めたのは,好意的に捉えれば試験的ということだと思います。ファームでどれだけ球団経営できるかを見て,12球団からの拡大の可能性を模索しているかもしれません。もしも球界拡大を前提とNPBが考えているのなら,私はこの策を支持してもいいです。「一軍を拡大させたくない」という消極的な姿勢なら,NPBは何も変わってないと言うしかないです。
以上のように,NPBが共存共栄,球界発展に積極的になれるのか?2球団の参入によって,日本プロ野球が変わる可能性が生じるのかもしれません。そうなるかどうかは,NPBのトップ,すなわちコミッショナーやオーナーたちの姿勢次第です。
以上,今回の2球団参入から考えられる,日本プロ野球(NPB)の課題を2つ挙げてみました。
まだまだ思いつくかもしれませんけど,思いついたら書いていこうかと思います。
今回はファームとはいえ,新規参入が誕生しました。
それが大きく取り上げられてない,広く知られている感じは小さく思います。
それに対してNPBは,「ファームだから」と思うだけなのか,それとも「ここから変えなければ」と危機感を持つのか?
NPBよ,いい加減に変わりなさい!
最後までご覧頂き,ありがとうございます。
ご意見ございましたら,是非当ブログでもX(Twitter)でもコメントお待ちしております。
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皆さんに,新たな発見が見つかりますように・・・ ・・・。