今回も,各チームにおける2024年シーズンの展望を書きます。
今回は,オリックス・バファローズの前編です。
いよいよ残すも優勝した2チームとなりました。
それでは,最後までよろしくお願い致します。
昨季は,阪急時代以来となるパ・リーグ3連覇を見事に達成したオリックス。しかし,日本Sではあと一歩及ばず日本一連覇を逃すこととなりました。最後の最後に悔しい思いをして,それをバネに今季はパ・リーグ4連覇と日本一奪還を狙います。
中嶋聡監督が2020年途中から監督代行となり,翌年から成績に監督になりました。そこからパ・リーグ3連覇,22年に日本一と暗黒時代脱出からの黄金時代と言える成績を残したのです。ついこの間まで暗黒時代と思っていたのに,ここまでのV字回復になるとは本当に思ってなかったのです。
さらに,昨季は吉田正尚という主砲が抜けたにもかかわらず優勝できました。今季は山本由伸が海を渡るという,より大きなハンデからのスタートです。3連覇を成し遂げる中で培ったノウハウで,さらなる大きなハードルを乗り越えられるのでしょうか?
今季も監督以外は一軍と二軍を分けないコーチ編成でいきます。これで3連覇を達成したこともあり,無理に変える必要はないと判断したのだと思います。新顔は,スカウトを務めていた牧野が投手コーチになりました。自ら発掘した選手を育成することが,一番求められることかなと思います。
近年のオリックスを見ていますと,ほぼ全てがうまくいっているように見えます。補強などの編成面,育成枠からも突き抜けた選手が出ている育成面,様々な選手を起用してチーム力をつけている采配面。暗黒時代と比べると,明らかにすべての面で功を奏していると思うのです。
ただその一方で,3連覇してはいるもののそこまで強さというのを感じないのです。確かに投手力に隙は無く,そこがチームの武器になっているのは間違いないです。投打ともに軸となる選手はそれなりにいて,優勝が不思議というわけでもないのです。
しかし,1995年と96年にオリックスが優勝した時と比べると,野手を中心に「よくこれで優勝できたな」と現在に対して思うのです。投手力は過去と比べると低くはないものの,野手は打の軸が乏しいところがあるのです。守りでもセンターラインで固まってないところがあり,鉄壁かと言われるとそう言いきれないのです。
中嶋自身,3連覇できた要因をどのように考えているのでしょうか?他球団で突き抜けた強さを持ってないという他力な要素もあると思いますけど,優勝できる戦力になったという自力な要素を見つけているのでしょうか?それを的確につかんでいれば,由伸や福也が抜けた穴を埋めることも不可能ではないと思うのです。
「負けに不思議の負けなし」という言葉の通り,負けた要因は結構見つかるものだと思います。一方で「勝ちに不思議の勝ちあり」というように,勝った要因は見つけにくいのかもしれません。だからこそ,勝ち続けることは非常に困難ではないかと思うのです。
今季も西川など補強を実行しました。ただし,補強したから簡単に勝てるわけではないのは,近年のホークスが証明しています。あとは首脳陣がどのようにしてノウハウを培っているか次第ですね。由伸などの穴埋めをどのように行うのかも,それ次第だと思うのです。
なお,中嶋について詳しくは以下のリンクをクリックしてご覧ください。
まずは昨季の打撃成績をご覧ください。
昨季は正尚が抜けたにもかかわらず,打率や本塁打や長打率やOPSでトップになったのです。正尚の穴を全員で埋めようとして,その成果が出たと言わざるを得ないのです。頓宮が首位打者になったことや森の獲得はあるものの,ここまで全体的に上がったのは全員の力と言うのが妥当ではないでしょうか?
今季は西川が加入し,打撃の軸が1人増えたと思います。ただ,西川は4番打者タイプではないので,あくまでも「脇役」ということになります。打点を稼げる存在かと言われますと,正尚ほどではないかと思うのです。
今のところ打撃の軸になりそうなのは,中川,頓宮,森,西川といったところかなと思います。4番タイプの打者はと言いますと,首位打者経験のある森か頓宮,本塁打王経験のある杉本でしょうか?しかし,やはり決定的なものに欠けるのです。
そうなりますと,全員四球やヒットを狙うといった「横一列の打線」でいくのがいいのかもしれません。恐らく昨季も誰かに得点を稼いでもらうではなく,全員でつないで得点を稼ぐスタイルだったと思います。同じスタイルの中で,西川が加わってさらに強力になったと言えばいいのかもしれません。
あとはどのように打順を組むかですね。ある程度軸となる選手が揃ってきたとなれば,要所の打順は固定してもいいと思います。中川,宗,紅林,森,頓宮,西川は打順を固めて,自分の役割に徹するようにしてもいいのではないでしょうか?そうすることで,それぞれの打撃成績も向上すると思うのです。
その打順がどうようなものになるのかは,4番打者がいないだけに難しいです。これから起用する中で,首脳陣が見つけていくしかないと思います。できるだけ早く見つけて,選手がどっしり構えて野球をできるようにしてあげる。得点力アップの大きな課題ではないかと思うのです。
まずは昨季の守備成績をご覧ください。
昨季は失策数を減らしたことで,守備率の改善に成功しました。捕逸に至っては1個しかなく,投手陣は非常に投げやすかったと思います。一方で併殺は減ったので,内野を中心とした連携に課題を残したのかもしれません。
ポジション別で見てみますと,固定的なのはキャッチャー若月,ファースト頓宮,サード宗,ショート紅林,外野で中川と西川といったところではないでしょうか?ある程度メンバーが固まり,宗や紅林など守備力が向上した選手が集まっているだけに,昨季より大きく崩れることはないかと思います。
気になるのは2つあります。1つ目は森の起用法です。昨季は森が捕手でベストナインになり,若月がGG賞になりました。同じチームから同じポジションでベストナインとGG賞が別々に選ばれる,いびつな形になったのです。そのため,どちらが正捕手なのかよく分からない状態なのです。
現役時代に自身が捕手併用の形を取られたこともあり,中嶋は同じように采配しているのかもしれません。投手との相性などで,こうした起用法がベストと判断しているとは思います。
ただ今季から由伸と福也が抜けたことで,「相方」である若月の起用法が変わるのかもしれません。森の出番が増えて,若月は守り固めの捕手になる可能性もあるのです。それで投手力がどうなるのか?投手が若月を要望するのなら,森はDH専念の方がいいのかもしれません。果たして,今季の森はどのように起用されるのでしょうか?
もう1つはDHの起用法です。昨季はDHに専念した選手がおらず,打の軸が不在になる一因になりました。頓宮が故障した時にDH起用が多かったものの,それ以外は起用法がバラバラだったのです。
今季はセデーニョ,新外国人のトーマス,復活を期するTが候補ではないかと思います。特に外国人で突き抜けた選手が現れてないのも,DH起用が固定されてない一因だと思います。もしも誰かによってDHが固定されるとなれば,森の起用法も変わるのかもしれません。そこをどのように調整するのでしょうか?
あとはなかなか固定されないセカンドについては,ゴンザレス,太田,野口,大城あたりで競う感じですね。外野もう1人は杉本,茶野,福田といったところでしょうか?特にセカンドが誰になるかで,内野連携の強化につながるかがかかっています。それがどうなるのかも気になりますね。
まずベンチで盤石と言っていいのは小田です。昨季は打撃でもいいところを見せて,代打,代走,守備固めのいずれでも存在感がありました。今季も終盤の切り札として,十分期待してもいいと思います。
他はまず,ベテランになってきた選手の再生に取り組むのがいいと思います。西野,安達,T,福田,大城が該当しますね。レギュラー取りを諦めろとまで言わずとも,そろそろベンチでも存在感を見せないと怪しくなってきます。場合によっては「今季限りで…」という覚悟もしなければならないと思います。
経験を積んできただけに,試合の流れや状況を読む力を培ってきたと思います。それをうまいこと活かして,再生できないかと思うのです。代打,代走,守備固めのどこでかで存在感を見せて返り咲けば,チーム力強化になると思います。
あとは佐野の脚力など,突き抜けたものを持っている選手の再生もできるかなと思います。代走の切り札がどれだけ心強いかは,ホークスの周東やロッテの和田が証明しているはずです。そのようにしてベンチ力を強化すれば,主力が欠けた投手力の穴埋めもできるかもしれないのです。
次回は,オリックス・バファローズの後編です。
それでは,またよろしくお願い致します。
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今回は,オリックス・バファローズの前編です。
いよいよ残すも優勝した2チームとなりました。
それでは,最後までよろしくお願い致します。
昨季は,阪急時代以来となるパ・リーグ3連覇を見事に達成したオリックス。しかし,日本Sではあと一歩及ばず日本一連覇を逃すこととなりました。最後の最後に悔しい思いをして,それをバネに今季はパ・リーグ4連覇と日本一奪還を狙います。
中嶋聡監督が2020年途中から監督代行となり,翌年から成績に監督になりました。そこからパ・リーグ3連覇,22年に日本一と暗黒時代脱出からの黄金時代と言える成績を残したのです。ついこの間まで暗黒時代と思っていたのに,ここまでのV字回復になるとは本当に思ってなかったのです。
さらに,昨季は吉田正尚という主砲が抜けたにもかかわらず優勝できました。今季は山本由伸が海を渡るという,より大きなハンデからのスタートです。3連覇を成し遂げる中で培ったノウハウで,さらなる大きなハードルを乗り越えられるのでしょうか?
今季も監督以外は一軍と二軍を分けないコーチ編成でいきます。これで3連覇を達成したこともあり,無理に変える必要はないと判断したのだと思います。新顔は,スカウトを務めていた牧野が投手コーチになりました。自ら発掘した選手を育成することが,一番求められることかなと思います。
近年のオリックスを見ていますと,ほぼ全てがうまくいっているように見えます。補強などの編成面,育成枠からも突き抜けた選手が出ている育成面,様々な選手を起用してチーム力をつけている采配面。暗黒時代と比べると,明らかにすべての面で功を奏していると思うのです。
ただその一方で,3連覇してはいるもののそこまで強さというのを感じないのです。確かに投手力に隙は無く,そこがチームの武器になっているのは間違いないです。投打ともに軸となる選手はそれなりにいて,優勝が不思議というわけでもないのです。
しかし,1995年と96年にオリックスが優勝した時と比べると,野手を中心に「よくこれで優勝できたな」と現在に対して思うのです。投手力は過去と比べると低くはないものの,野手は打の軸が乏しいところがあるのです。守りでもセンターラインで固まってないところがあり,鉄壁かと言われるとそう言いきれないのです。
中嶋自身,3連覇できた要因をどのように考えているのでしょうか?他球団で突き抜けた強さを持ってないという他力な要素もあると思いますけど,優勝できる戦力になったという自力な要素を見つけているのでしょうか?それを的確につかんでいれば,由伸や福也が抜けた穴を埋めることも不可能ではないと思うのです。
「負けに不思議の負けなし」という言葉の通り,負けた要因は結構見つかるものだと思います。一方で「勝ちに不思議の勝ちあり」というように,勝った要因は見つけにくいのかもしれません。だからこそ,勝ち続けることは非常に困難ではないかと思うのです。
今季も西川など補強を実行しました。ただし,補強したから簡単に勝てるわけではないのは,近年のホークスが証明しています。あとは首脳陣がどのようにしてノウハウを培っているか次第ですね。由伸などの穴埋めをどのように行うのかも,それ次第だと思うのです。
なお,中嶋について詳しくは以下のリンクをクリックしてご覧ください。
まずは昨季の打撃成績をご覧ください。
昨季は正尚が抜けたにもかかわらず,打率や本塁打や長打率やOPSでトップになったのです。正尚の穴を全員で埋めようとして,その成果が出たと言わざるを得ないのです。頓宮が首位打者になったことや森の獲得はあるものの,ここまで全体的に上がったのは全員の力と言うのが妥当ではないでしょうか?
今季は西川が加入し,打撃の軸が1人増えたと思います。ただ,西川は4番打者タイプではないので,あくまでも「脇役」ということになります。打点を稼げる存在かと言われますと,正尚ほどではないかと思うのです。
今のところ打撃の軸になりそうなのは,中川,頓宮,森,西川といったところかなと思います。4番タイプの打者はと言いますと,首位打者経験のある森か頓宮,本塁打王経験のある杉本でしょうか?しかし,やはり決定的なものに欠けるのです。
そうなりますと,全員四球やヒットを狙うといった「横一列の打線」でいくのがいいのかもしれません。恐らく昨季も誰かに得点を稼いでもらうではなく,全員でつないで得点を稼ぐスタイルだったと思います。同じスタイルの中で,西川が加わってさらに強力になったと言えばいいのかもしれません。
あとはどのように打順を組むかですね。ある程度軸となる選手が揃ってきたとなれば,要所の打順は固定してもいいと思います。中川,宗,紅林,森,頓宮,西川は打順を固めて,自分の役割に徹するようにしてもいいのではないでしょうか?そうすることで,それぞれの打撃成績も向上すると思うのです。
その打順がどうようなものになるのかは,4番打者がいないだけに難しいです。これから起用する中で,首脳陣が見つけていくしかないと思います。できるだけ早く見つけて,選手がどっしり構えて野球をできるようにしてあげる。得点力アップの大きな課題ではないかと思うのです。
まずは昨季の守備成績をご覧ください。
昨季は失策数を減らしたことで,守備率の改善に成功しました。捕逸に至っては1個しかなく,投手陣は非常に投げやすかったと思います。一方で併殺は減ったので,内野を中心とした連携に課題を残したのかもしれません。
ポジション別で見てみますと,固定的なのはキャッチャー若月,ファースト頓宮,サード宗,ショート紅林,外野で中川と西川といったところではないでしょうか?ある程度メンバーが固まり,宗や紅林など守備力が向上した選手が集まっているだけに,昨季より大きく崩れることはないかと思います。
気になるのは2つあります。1つ目は森の起用法です。昨季は森が捕手でベストナインになり,若月がGG賞になりました。同じチームから同じポジションでベストナインとGG賞が別々に選ばれる,いびつな形になったのです。そのため,どちらが正捕手なのかよく分からない状態なのです。
現役時代に自身が捕手併用の形を取られたこともあり,中嶋は同じように采配しているのかもしれません。投手との相性などで,こうした起用法がベストと判断しているとは思います。
ただ今季から由伸と福也が抜けたことで,「相方」である若月の起用法が変わるのかもしれません。森の出番が増えて,若月は守り固めの捕手になる可能性もあるのです。それで投手力がどうなるのか?投手が若月を要望するのなら,森はDH専念の方がいいのかもしれません。果たして,今季の森はどのように起用されるのでしょうか?
もう1つはDHの起用法です。昨季はDHに専念した選手がおらず,打の軸が不在になる一因になりました。頓宮が故障した時にDH起用が多かったものの,それ以外は起用法がバラバラだったのです。
今季はセデーニョ,新外国人のトーマス,復活を期するTが候補ではないかと思います。特に外国人で突き抜けた選手が現れてないのも,DH起用が固定されてない一因だと思います。もしも誰かによってDHが固定されるとなれば,森の起用法も変わるのかもしれません。そこをどのように調整するのでしょうか?
あとはなかなか固定されないセカンドについては,ゴンザレス,太田,野口,大城あたりで競う感じですね。外野もう1人は杉本,茶野,福田といったところでしょうか?特にセカンドが誰になるかで,内野連携の強化につながるかがかかっています。それがどうなるのかも気になりますね。
まずベンチで盤石と言っていいのは小田です。昨季は打撃でもいいところを見せて,代打,代走,守備固めのいずれでも存在感がありました。今季も終盤の切り札として,十分期待してもいいと思います。
他はまず,ベテランになってきた選手の再生に取り組むのがいいと思います。西野,安達,T,福田,大城が該当しますね。レギュラー取りを諦めろとまで言わずとも,そろそろベンチでも存在感を見せないと怪しくなってきます。場合によっては「今季限りで…」という覚悟もしなければならないと思います。
経験を積んできただけに,試合の流れや状況を読む力を培ってきたと思います。それをうまいこと活かして,再生できないかと思うのです。代打,代走,守備固めのどこでかで存在感を見せて返り咲けば,チーム力強化になると思います。
あとは佐野の脚力など,突き抜けたものを持っている選手の再生もできるかなと思います。代走の切り札がどれだけ心強いかは,ホークスの周東やロッテの和田が証明しているはずです。そのようにしてベンチ力を強化すれば,主力が欠けた投手力の穴埋めもできるかもしれないのです。
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